2023/3/4~4/12の期間で公演される新作歌舞伎 ファイナルファンタジーXを観劇しに行きました。
歌舞伎の知識は完全に0だったのですが、思い入れのある作品のため思い切ってSS席で観ました。
FFXのストーリーについてはRTAの関係もありそれなりの回数を周回しているのでもはや語るまいといったところで、今回個人的に印象的だったところを少しピックアップします。
歌舞伎のネタバレがあるのでご注意ください。
・歌舞伎初心者向けオオアカ屋の解説
まず最初に幕が上がると23代目オオアカ屋が歌舞伎初心者向けの解説をしてくれました。
冒頭にある通り歌舞伎知識0人間なので、こういうときに拍手するんだよ、っていうのを教えてくれてすごい親切だった。
原作にも出てくるキャラクターをうまく活用したなと感じました。
・和楽器版のBGM
数々の名曲があるFFXですが、和楽器版にアレンジされたBGMがどれも素敵でした。
元はデスメタルのOtherworldも和のテイストにうまくアレンジされていて最高でした。
サントラ出してくれませんか?
・異界送りをはじめとする舞踏がとにかくすごい
RTAではスキップするどころか、ストレージバグの起点されてしまうキーリカ島での異界送りですが、
美しい舞と共に行われる異界送り。想像の100倍すごかったです。
背景演出含めて何もかもが素晴らしかったです。
公式から異界送りのPVが出ていますが、劇場ではもっと華やかですごい演出でした。
その他にも戦闘とともに行われる舞はどれも華麗かつ迫力のあるものばかりでした。
・ステージのギミック
今回の劇場は豊洲にある「IHIステージアラウンド東京」というところなのですが、ここの設備がすごすぎる。
観客席が360度回転するのだ
例えばナギ平原からカガゼト山まで進んでいくシーンでは一行が左に歩いて移動するのですが、この時観客席側が大きく回転して、
こちらから見ると演者はずっと歩いているのに位置が変わっていないように見えるのです。背景もこれに伴い景色がどんどん変化していくので臨場感が凄まじかったです。
またその他では、グアドサラムにある異界で幻光虫が幻として思い人を形どるシーンがありますが、ここの幻の表現が圧巻でした。
後で調べて知ったのですが、ミストスクリーンというもので、舞台上に霧を散布してそれに映像投影するというものでした。これがまさしく幻のように見える表現になっていてどうなってるのか最初さっぱりなのと幻想的なので感情が迷子になってました。
臨場感のある飛空艇
私の大好きなBGM「襲撃」が流れる飛空艇の場面ですが、超ワイドなスクリーンをこれでもかと活用した臨場感のあるシーンに仕上がっていました。
正面は飛空艇のコックピット部分を演者さんが立ち回る中、サイドのスクリーンでは空を駆ける演出になっており、躍動感がありました。
スクリーンがとにかく広い!広すぎる!
ストーリーの綺麗な圧縮化
一部カットされたり、細かい設定が改変された場面もありましたが、ストーリーのまとまりがとてもよかったです。
特にマカラーニャ湖で発生するルールーやリュックの好感度イベントで話される内容を、
別の場面に自然に取り入れていた部分がうまく繋げてきたなと思いました。
シーモアの背景のクローズアップ
シーモアといえば原作ではストーカーのごとくついてきて、シーモアの最終異体前になってようやく背景が明かされるキャラクターであるのですが、
シーモアの過去をところどころで回想として散りばめられていたおかげでシーモアの動機・心情がより理解しやすいように改良されていました。
特にシーモアのシンとなって世界を滅ぼすというところの動機については原作では説明が薄い上に、
メインストーリーではバージ・エボン寺院にすら行かない方もいるので事前にシーモアの背景をクローズアップしたのは素晴らしい試みでした。
最後のジェクト戦
シンの体内での最後のジェクト戦ではティーダとジェクトの一騎打ちになるオリジナル展開でした。
この中で幼少のティーダが出てくるシーンがあるのですがここはもう駄目でした。原作やっててここ泣かなかった人いるんですかね。
ジェクト戦で一緒に出てきた幼少ティーダの場面で感情爆発しそうになりました
まとめ
本当はもっと語りたい。語りたいことがあまりにも多すぎる。ともかく素晴らしかった。
同時にもうちょっと歌舞伎のこと予習しておけばよかったと後悔もしました。しかしそれでも歌舞伎の世界すごい。
グッズも買っちゃった!
円盤化どうにかできませんかね?
後編に続く
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新作歌舞伎 ファイナルファンタジーXを観劇しに行った話②:RTA目線編
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